ファイバーゲート<9450> 垂直統合型のビジネスモデルとプライベートブランド化支援が差別化要因
2018/03/28
賃貸型集合住宅向けや観光・商業施設等向けにWi-Fiサービス事業を展開
垂直統合型のビジネスモデルとプライベートブランド化支援が差別化要因
業種: 情報・通信業
アナリスト: 前田吉弘
◆ Wi-Fiソリューションの総合サービス企業
ファイバーゲート(以下、同社)は、Wi-Fi注1ソリューションの総合サービス企業として、①レジデンスWi-Fi事業、②フリーWi-Fi事業という2つの通信サービス関連事業を展開している(図表1)。
レジデンスWi-Fi事業は、主として賃貸型集合住宅に光回線を敷設し、Wi-Fi機器を設置することで入居者が「インターネット無料使い放題」となる通信環境を提供するサービスである。費用は全戸一括で物件オーナーが負担する。
フリーWi-Fi事業では、同社グループが提供するフリーWi-Fiサービス「Wi-Fi NexⓇ」を主として観光施設や各種店舗・商業施設向けに提供している。費用は施設運営者が負担し、施設利用者は登録手続き等の定められた認証を行うことで、自身の通信端末や通信キャリアに関わらず無料で自由にインターネット接続を行うことが可能となる。加えて、訪日外国人向けの多言語接続サポートと観光ガイド機能を備えた「SHINOBI Wi-FiⓇ」サービス、旅客運送業向けのサービスとして「Wi-Fi BUSⓇ」なども展開している。
物件オーナーや施設運営者が入居者や利用者のインターネット接続費用を負担する理由は、利便性向上を通じ、比較的手軽に保有賃貸物件や運営施設のバリューアップが行えるためである。
同社の主な収益源は、長期契約による収益とサービス導入時に発生する一時収益である(図表2)。
一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。