ホープ<6195> 18 年 6 月期は増員と採用体制強化を優先して営業赤字の会社計画
財源確保支援を中心に自治体に特化したサービスを提供する会社
18 年 6 月期は増員と採用体制強化を優先して営業赤字の会社計画
業種:サービス業
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・ホープ(以下、同社)は、自治体の財源確保支援を中心に、自治体にま つわるサービスを提供する会社である。財源確保支援には、遊休スペー スを広告媒体とする DS(デッドスペース)サービスと、自治体のために無 料で冊子を制作する MC(メディアクリエーション)サービスがある。
◆ 17年 6月期決算
・17/6 期決算は、売上高 1,774 百万円(前期比 11.5%増)、営業利益 23 百万円(同 83.5%減)で、期初会社計画に対する達成率は、売上高が 86.7%、営業利益が 14.0%に留まった。広告主に対する営業人員の不足 と、DS サービスにおける自治体からの広告媒体の仕入の問題が発生し、 利益を毀損した。
◆ 18年 6月期業績予想
・18/6 期業績について、同社は売上高 2,338 百万円(前期比 31.8%増)、 営業損失 176 百万円(前期は 23 百万円の黒字)を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、18/6 期の業績予想を、 売上高2,309百万円(前回2,587百万円)、営業損失170百万円(同220 百万円の黒字)へ下方修正した。DS サービスで仕入価格の高い広告在 庫が残っていることと、増員のための人件費や採用費、人事体制の強化 に伴う費用の増加により、営業利益は赤字に転落すると予想した。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、19/6 期以降、年 16%程度の増収が続き、また、売上総 利益率が 40%近辺まで改善することで、営業利益は 19/6 期に黒字転換 し、20/6 期には 16/6 期の水準近くまで回復するものと予想する。
・17/6 期の業績悪化は、計画通りに増員できなかったことが大きな要因で あった。しばらくは大幅増員が続くことが予想されるため、同社の計画通 りに採用が進むかどうかが当面の注目点となろう。