ロゼッタ<6182> 技術的なブレイクスルーを受けての先行費用増により 18 年 2 月期は下方修正

2017/12/20

機械翻訳主体の世界の創造に邁進する翻訳サービス会社
技術的なブレイクスルーを受けての先行費用増により 18 年 2 月期は下方修正

業種:サービス業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・ロゼッタ(以下、同社)は、産業分野に特化した翻訳サービスを提供して いる。人間翻訳から機械翻訳までをグループ内で網羅している。
・10年以上機械翻訳の開発を行っており、機械翻訳主体の世界への転換 を目指している。

 ◆ 18年 2月期上期決算
・18/2 期第 2 四半期累計期間(以下、上期)決算は、売上高 994 百万円 (前年同期比 16.8%増)、営業利益 33 百万円(同 66.6%減)となった。売 上高が想定ほど伸びない中で予定通りに開発費用がかかった MT (Machine Translation)事業と、外部環境の変化で需要が減退した可能 性があるクラウドソーシング事業の進捗が悪く、会社計画には届かなかっ た。

 ◆ 18年 2月期業績予想
・18/2 期業績について、同社は売上高 2,300 百万円(前期比 20.5%増)、 営業利益 50 百万円(同 77.9%減)へ下方修正した。技術的なブレイクス ルーが発生したことで、開発スケジュールの前倒しによる費用増が修正 の主な要因としている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、18/2 期の業績予想を、 売上高 2,203 百万円(同 15.5%増)、営業利益 19 百万円(同 91.3%減) へ引き下げた。開発費用の増加のほか、18/2 期上期の進捗状況が悪 かった点も加味した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、19/2 期以降、今回の技術的なブレイクスルーの果実が 得られることを前提に、年 17%~24%の増収が続き、営業利益の金額で は19/2期に17/2期の水準を、売上高営業利益率では20/2期に16/2期 の水準を回復するものと予想した。
・技術的なブレイクスルー後の開発スケジュールの進捗と、機械翻訳をベ ースとした事業ポートフォリオの変化が、引き続き注目点となろう。
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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。