平山ホールディングス<7781> 18 年6 月期が業績回復初年度となるかに注目

2017/10/24

「設備と敷地を持たない製造業」を標榜する、構内請負と派遣が中心の人材会社
18 年6 月期が業績回復初年度となるかに注目

業種:精密機器
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・平山ホールディングス(以下、同社)は、製造業向けの構内請負が事業の中心であり、「設備と敷地を持たない製造業」を標榜している。17 年3 月1 日より持株会社体制に移行した。
・長年の実績から人材育成力には一日の長があり、「製造請負優良適正事業者認定制度」を第1 号で取得した事業者である。

◆ 17 年6 月期決算
・17/6 期は、売上高11,642 百万円(前期比19.4%増)、営業利益39 百万円(同68.9%減)で、期初の会社計画に対する達成率は、売上高は97.3%、営業利益は16.4%、親会社株主に帰属する当期純利益は111.4%だった。
・主力のインソーシング・派遣事業をはじめ、各事業で想定以上の費用増が発生し、利益が圧迫された。

◆ 18 年6 月期業績予想
・18/6 期業績について、同社は売上高13,100 百万円(前期比12.5%増)、営業利益160 百万円(同300.1%増)を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、18/6 期の業績予想を、売上高13,172 百万円(前期比13.1%増)、営業利益169 百万円(同323.3%増)と予想した。堅調な需要動向が続くことと、採用が確保されることを前提に増収が続き、費用の増加が抑制されることによって利益が回復する展開を想定した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、19/6 期以降、年11~12%台の増収が続き、売上高営業利益率は20/6 期の1.8%まで緩やかに回復すると予想している。
・17/6 期の減益要因のうち、人員採用面で先行的に費用をかけた部分があったが、それが将来利益にどのようにつながるかが重要な視点となろう。その上で、国内の厳しい採用環境への対応、海外での新規案件の獲得の状況に引き続き注目する。

 
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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。