ノムラシステムコーポレーション<3940> 高利益率の元請け比率の拡大により長期的な成長を目指す

2017/10/23

独SAP社製ERPソフトウェアの導入支援を主力とする独立系コンサルティング会社
高利益率の元請け比率の拡大により長期的な成長を目指す

業種:情報・通信業
アナリスト:大間知淳

1.会社概要
・ノムラシステムコーポレーション(以下、同社)は、独SAP社製ERPソフトウェアの導入支援及び保守サービス等を提供する独立系のITコンサルティング会社である。
・元請け(以下、プライム)としてエンドユーザーに直接販売する取引と、大手コンサルティング会社やシステムインテグレーターを経由した間接取引を通じて、サービスを提供している。直接取引と間接取引の比率は1:4となっている(16/12期)。

2.財務面の分析
・11/12期~16/12期の期間では、高利益率であるプライム案件の売上高比率の上昇などを背景に、売上高は年平均6.2%、経常利益は同29.3%増加した。
・安全性、収益性、成長性の観点で他社に比べ魅力的な水準にある。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、SAP ERP人事分野への積極的な取り組み姿勢にある。

4.経営戦略の分析
・コンサルタントの増強やSAP社認定コンサルタント資格の取得促進によって、プライム売上高の構成比を34%以上に引き上げ、経常利益率を15%以上に向上させる方針を掲げている。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、17/12期についてはプライム売上高の構成比が大幅に上昇すると見込み、会社計画を上回る前期比2.8%増収、35.1%営業増益を予想している。18/12期以降も、プライム売上高の構成比が徐々に高まると想定し、一桁の増収増益が続くと見込んでいる。
・同社の事業はSAP ERP関連に大きく依存しているため、SAP社製品の競争力が低下する可能性や、業界の人手不足が深刻化する可能性に注意が必要である。

 
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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。