レアジョブ<6096> 18 年 3 月期は増収ながら成長モデルの転換等に向けた先行費用により減益見通し
オンライン英会話を軸に、より成果を重視した総合的な英語教育サービスへと進化
18 年 3 月期は増収ながら成長モデルの転換等に向けた先行費用により減益見通し
業種:サービス業
アナリスト:柴田郁夫
◆ オンライン英会話サービスを展開
・レアジョブ(以下、同社)は、オンライン英会話サービスを主力としてい る。無料通信動画ソフト「Skype(スカイプ)」を活用し、フィリピン人講師 によるマンツーマンの英会話レッスンを提供するところに特徴がある。
・コストパフォーマンスや利便性の高さなどにより、個人ユーザーを中心 に会員基盤を拡大し、高い成長性を実現してきた。最近では、オフライ ン(教室での授業)との組み合わせによる短期成果サービスや、他社と の提携等を活かし、企業及び学校向けの取引拡大に注力している。
◆ 17 年 3 月期は増収及び営業増益を実現
・17/3 期は、売上高 2,587 百万円(前期比 9.5%増)、営業利益 36 百万 円(同 110.5%増)と増収及び営業増益となった。
・個人向けの会員数が伸び悩んだものの、企業及び学校向けの拡大が 増収に寄与した。利益面でも、先行費用(人件費、教育費等)が増加し たものの、増収効果や原価率の改善により営業増益を実現した。
◆ 18 年 3 月期は増収ながら先行費用の拡大により減益見通し
・18/3期の業績予想について同社は、売上高3,000百円(前期比16.0 % 増)、営業利益 20 百万円(同 44.8%減)と増収ながら成長モデルの転 換等に向けた先行費用の拡大により減益を見込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、17/3 期実績等を踏ま え、18/3 期の業績予想を減額修正した。ただし、企業及び学校向けの 拡大により同社の業績予想の達成は可能であると判断している。
◆ 中期業績予想
・当センターでは、18/3 期予想を減額修正したことに伴い、中期業績予 想も減額修正するとともに、新たに 20/3 期の業績予想を策定した。
・語学ビジネス市場は規模が大きく、学校での英会話教育ニーズの拡大 も予想されており、同社の成長余地は大きいと判断している。特に、企 業及び学校向けの拡大による成長モデルへの転換が順調に進んでい ることから、19/3 期以降も 18/3 期の予想増収率(16.0%)と同水準の成 長を維持することは可能であろう。また、先行投資が継続される可能性 があるものの、増収に伴って利益率も改善に向かうものと見込んでい る。