エボラブルアジア<6191> 17年9月期上期は国内航空券の自社媒体直販の取扱高増加で想定内の進捗

2017/07/21

ベトナムでのITオフショア開発も手掛ける国内航空券のオンライン販売最大手
17年9月期上期は国内航空券の自社媒体直販の取扱高増加で想定内の進捗

業種:サービス業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・エボラブルアジア(以下、同社)は、国内航空券のオンライン販売の最大手である。オンライン旅行会社としては唯一国内の全航空会社との代理店契約を持つことを背景とした仕入力、複数の販路を通じた販売力、自前で保有するIT開発力の3点を強みに、取扱高を伸ばしてきている。

◆ 17年9月期上期決算
・17/9期第2四半期累計期間(以下、上期)決算は、売上高2,498百万円(前期比43.5%増)、営業利益385百万円(同32.1%増)で、通期計画に対する進捗率は、売上高40.6%、営業利益38.5%だった。
・オンライン旅行事業での航空券の自社媒体直販の取扱高増加により、大幅増収増益となったが、広告宣伝費の増加により、営業利益率は前年同期比1.4%ポイント低下の15.4%となった。

◆ 17年9月期業績予想
・17/9期業績について、同社は売上高6,147百万円(前期比53.7%増)、営業利益1,001百万円(同61.9%増)と期初予想を据え置いた。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)も、17/9期の業績予想を、売上高6,288百万円(同57.2%増)、営業利益1,061百万円(同71.6%増)と前回予想を据え置いた。自社媒体直販の増収とそれによる売上総利益率の改善が広告宣伝費の増加を吸収する展開を予想する。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、18/9期以降、オンライン旅行事業の取扱高の年27~30%の拡大が牽引し、全社の売上高は年29~32%の増収が続くと予想した。広告宣伝費の増加は増収と売上総利益率の上昇で吸収し、19/9期の営業利益率は20.3%まで上昇すると予想した。
・ただし、新ブランド「Air Trip」の知名度向上を今後目指す予定であり、広告宣伝費のかけ方次第で利益水準が変動する可能性もある。その戦略の動向に注目している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。