グローバルウェイ<3936> 先行投資により今期は収支均衡も、早期に成長軌道への回帰を模索
転職口コミサイト「キャリコネ」と企業向けクラウド型業務アプリ導入サービスを提供
先行投資により今期は収支均衡も、早期に成長軌道への回帰を模索
業種:情報・通信業
アナリスト:難波 剛
1.会社の概要
・グローバルウェイ(以下、同社)は、一般個人利用者を対象とした転職口コミサイト「キャリコネ」の運営及び、企業を対象として、クラウドアプリケーション『Voxer』を含むシステム開発・導入支援サービスを提供している。
2.財務面の分析
・12/3期に経常損失となった後、16/3期まで増収増益が続いた。11/3期から6年間の平均増収率は年23.0%であるが、17/3期は、買収先との事業統合の期間中、一時的に新規の営業活動を停止したことに加え、不採算案件の影響もあり、5期ぶりの経常損失となり、開示されている範囲では、初の当期純損失となった
・17/3期に事業投資やM&Aを行ったため損失となっており、他社との財務指標の比較が難しいが、収益性や過去の成長率は他社より低い。今後は、買収した先の業績貢献による成長加速が期待される。
3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、転職口コミサイトとしての高い知名度を武器に、潜在転職希望者層の囲い込みに成功している点にある。
4.経営戦略の分析
・「キャリコネ」を中心とする口コミサイトでのアクティブユーザーの安定した獲得に成功しており、今後このデータベースを核に成長が見込まれる。また、新分野でソフト開発、自社開発サービス「Voxer」の事業拡大に伴い、さらなる成長も期待できる。
5.アナリストの評価
・転職口コミサイトとしての「キャリコネ」は、一定の支持を得ており、今後も同社の中核事業として成長が期待できよう。また、アジア展開、C2Cビジネスの拡大も視野に入れているが、同時に多方向に事業拡大を目指しているため、執行面でのリソース不足、経験不足により、事業拡大が計画通りに進まないリスクがある。また18/3期は収支均衡を計画しているため、不採算案件が発生すれば赤字となるリスクにも留意する必要があろう。