ロゼッタ<6182> 18 年2 月期はエスクローサービス事業の牽引で高成長が続く見込み

2017/07/03

機械翻訳主体の世界の創造に邁進する翻訳サービス会社
18年2月期は開発投資増と高増益率回帰の両立を目指す

業種:サービス業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・ロゼッタ(以下、同社)は、産業分野に特化した翻訳サービスを提供している。人間翻訳から機械翻訳までをグループ内で網羅している。
・10年以上機械翻訳の開発を行っており、機械翻訳主体の世界への転換をリードしている。

◆ 17年2月期決算
・17/2期決算は、売上高1,908百万円(前期比14.4%増)、営業利益226百万円(同4.6%増)で、期中の子会社買収により上方修正された会社計画には届かなかった。
・翻訳支援ツールを活用して人間による翻訳を行うGLOZE事業や完全に人間による翻訳を行う翻訳・通訳事業が想定以上に伸びた一方、機械翻訳をベースとしたサービスを行うMT事業での開発前倒しや、買収した子会社での期中の計上が間に合わない案件の発生が、修正後会社計画に対する未達の要因となった。

◆ 18年2月期業績予想
・18/2期業績について、同社は売上高2,420百万円(前期比26.8%増)、営業利益330百万円(同46.0%増)を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、18/2期の業績予想を、売上高2,451百万円(同28.4%増)、営業利益342百万円(同51.4%増)へ引き下げた。「T-4OO」の拡販の状況からMT事業の売上高を上方修正した一方、17/2期に大きく伸びたGLOZE事業や翻訳・通訳事業の伸びを慎重に見たことが要因である。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、19/2期以降、年10%台の増収が続き、売上総利益率の漸増と販売費及び一般管理費増加の抑制により、20/2期には売上高営業利益率が20%台に乗ると予想した。
・自動翻訳機「T-4PO」の2022年までの完成に向けた開発投資の進捗と、機械翻訳への移行に向けた事業ポートフォリオの変化が、引き続き注目点となろう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。