フェニックスバイオ<6190> 米国での売上拡大で、18年3月期は大幅増益を狙う

2017/06/30

創薬の前臨床試験のためのPXBマウスを提供している企業
米国での売上拡大で、18年3月期は大幅増益を狙う

業種:サービス業
アナリスト:難波剛

◆ 前臨床試験のための PXB マウスを提供している企業
・フェニックスバイオ(以下、同社)は、前臨床試験までの段階において、 創薬におけるヒトへの影響度の確認を行うための動物として、PXB マウ スと呼ばれるキメラマウスを提供している企業である。

◆ 17 年 3 月期は修正後の計画を未達に終わる
・17/3 期の連結業績は、売上高 1,228 百万円(前期比 1.0%増)、営業 利益 142 百万円(同 25.3%減)、経常利益 133 百万円(同 10.7%減)、 親会社株主に帰属する当期純利益 128 百万円(同 2.5%増)と第 2 四半期決算公表時に下方修正された予想を更に下回った。
・営業利益は、売上高の計画未達に加え、米国における販売体制の強 化のための営業要員の増加、事務所の移転に伴う固定費増により、前 期比 25.3%減となった。

◆ 18 年 3 月期業績予想
・同社は、18/3 期の業績について、売上高 1,480 百万円(前期比 20.5% 増)、営業利益 263 百万円(同 85.4%増)と見込んでいる。
・証券リサーチセンターでは、今期の米国での事業拡大について同社よ り保守的に見込んだ結果、売上高 1,456 百万円(前期比 18.6%増)、営 業利益251百万円(同76.5%増)、経常利益249百万円(同87.5%増)、 親会社株主に帰属する当期純利益 221 百万円(同 73.0%増)とした。

◆ 投資に際しての留意点
・同社は、損益分岐点売上高が高い一方で、限界利益率が高い為、計 画に対して売上高が上下にぶれた際の営業利益の変化幅が大きい。 加えて、海外売上比率が高いため、為替変動の影響を大きく受ける。こ のため、円高が、大きな減益要因となる点にも留意が必要である。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。