ソーシャルワイヤー<3929> 17 年 3 月期に買収した先の収益改善もあり、18 年 3 期は営業利益 2 割増を計画

2017/06/12

プレスリリース配信代行サービスとレンタルオフィスが二本柱の BPO 事業
17 年 3 月期に買収した先の収益改善もあり、18 年 3 期は営業利益 2 割増を計画

業種:情報・通信業
アナリスト:難波剛

◆ プレスリリース配信代行・クリッピングとレンタルオフィスが柱
・ソーシャルワイヤー(以下、同社)は、法人を対象顧客として、プレスリリー ス配信代行・記事クリッピング等のニュースワイヤー事業、レンタルオフィ スを展開するインキュベーション事業、翻訳サービスを展開する BPO 企 業である。

◆ 17 年 3 月期の概要
・17/3 期の連結業績は、売上高 2,397 百万円(前期比 22.6%増)、営業利 益 220 百万円(同 2.2%減)となった。1 月に同社は業績予想を下方修正 したが、わずかだが修正後の利益予想を上回った。
・ニュースワイヤー事業が 14.4%増収、インキュベーション事業が 10.9%増 収となったのに加えて、トランスマートが新たに連結され、増収に寄与し た。

 ◆ 18 年 3 月期業績予想
・同社は、18/3 期業績予想を、売上高 2,650 百万円(前期比 10.5%増)、 営業利益 270 百万円(同 22.2%増)と発表した。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、売上高 2,687 百万円 (前期比 12.1%増)、営業利益 286 百万円(同 29.5%増)と予想した。 前期末の未使用チケット枚数は、過去最高の 7,921 枚であり、チケット利 用が進むことで、従量配信数は、会社想定を上回る 16%増と想定した。

◆ 投資に際しての留意点
・同社は 16 年 10 月の価格改定の影響で一時的な需要減を招き、結果と して業績予想の下方修正を余儀なくされたため、価格改定のタイミング については今後も注意を要する。
・また、同社は過去 2 年間フリー・キャッシュ・フローがマイナスにもかかわ らず、配当性向3割を目標とする配当を行っている。同社のインキュベー ション事業の敷金やニュースリリース事業の発行保証金等の差し入れに 際して現金が必要となる機会が多いため、将来の成長性の制約になる 可能性がある。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。