竹本容器<4248> 17 年 12 月期の営業減益の会社計画は将来へのステップという位置づけ
浅草・合羽橋発祥のスタンダードボトルを強みとする消費財向け容器メーカー
17 年 12 月期の営業減益の会社計画は将来へのステップという位置づけ
業種:化学
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・竹本容器(以下、同社)は、化粧品、食品、医薬品向けの容器メーカー である。長年かけて蓄積してきた金型資産を活用して製造する容器(スタ ンダードボトル)をベースとしたビジネスモデルが、短納期や少ロット生産、 かつ、カスタマイズされたデザインの包装容器の供給を求める消費財メ ーカーのニーズに合致している。
◆ 16 年 12 月期決算
・16/12 期決算は、売上高 12,799 百万円(前期比 4.7%増)、営業利益 1,259 百万円(同 0.7%増)となり、期初の会社計画(売上高 12,788 百万 円、営業利益 1,202 百万円)をわずかに上回った。
・国内ではスタンダードボトルの需要増、生産効率の向上、原料価格低 下により増収増益となった。一方、中国では、元安円高の影響のほか、 一部顧客の不振もあり、減収減益となった。
◆ 17 年 12 月期業績予想
・17/12 期について、同社は売上高 13,218 百万円(前期比 3.3%増)、営 業利益 1,252 百万円(同 0.5%減)を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、17/12 期の業績予想を、 売上高 13,698 百万円(前回 13,839 百万円)、営業利益 1,282 百万円 (同1,336百万円) へと修正した。投資前倒しの同社の方針を受け、 費用を増額し、利益の予想を引き下げた。
◆ 今後の注目点
・当センターでは 18/12 期以降について、売上高は年 6%台の増加を予 想する。費用増により、18/12 期の営業利益は前期比横ばいを見込む が、19/12 期には 9%台の売上高営業利益率を回復すると予想する。
・16/12 期には岡山工場竣工や、インドにおいて工場建設を視野に入れ た子会社が設立され、生産能力拡大に向けての布石が着実に打たれ ている。短期的には利益成長が足踏みしているように見えるが、中長期 的な世界展開を目指す一環として、インドでの進捗に注目したい。