GENEPA<3195> 「メタ EC カンパニー」に向け、17 年 10 月期の成長はコア事業の国内 EC が牽引

2017/04/21

ネット通販サイト「リコメン堂」を運営するマーケティング支援サービス企業
「メタ EC カンパニー」に向け、17 年 10 月期の成長はコア事業の国内 EC が牽引

業種:小売業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・ジェネレーションパス(以下、同社)は、ネット通販サイトの「リコメン堂」を 運営している。小売業種の企業とされているが、本質はメーカーに寄り添 ってウェブでのマーケティング支援を行うサービス企業である。

◆ 16 年 10 月期決算の概要
・16/10 期決算は、売上高 6,501 百万円、営業利益 83 百万円となり(15/10 期が 10 カ月決算のため前期比はない)、期初の会社計画(売上高 7,592 百万円、営業利益 120 百万円)を大きく下回った。
・主力の EC マーケティング事業では、国内は総じて堅調だった。しかし、 中国・上海での越境 EC ビジネスが、税制変更の影響に伴うオペレーショ ンや販売可能商品の度重なる変更により、販売機会を失う形となった。

◆ 17 年 10 月期の業績予想
・17/10期について、同社は売上高8,500百万円(前期比30.7%増)、営業 利益 130 百万円(同 56.6%増)を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、17/10 期の業績予想を、 売上高 8,754 百万円(前回 10,091 百万円)、営業利益 134 百万円(同 302 百万円)へと減額修正した。中国越境 EC ビジネスの業績貢献 のタイミングを後ろ倒ししたことが主要因である。17/10 期は引き 続き国内での成長が全体を牽引するものとした。

◆ 今後の注目点
・15年に参入した中国の越境EC市場は、政府による規制の影響が続き、 流動的な部分が残る。しかしポテンシャルは大きく、それを今後の業績に どのように取り込んでいけるかを注視したい。
・低利益率の事業における売上高増加の局面にあるため、営業キャッシ ュ・フローの赤字が継続する可能性がある。当センターでは、19/10 期の 黒字化を予想しているが、在庫保有の方針と中国での越境EC展開の状 況次第では、営業キャッシュ・フローの振れが大きい状況が続く可能性を 指摘しておきたい。
・同社は「メタECカンパニー」の目標に向け、国内EC事業をコア事業に、 地理的展開、垂直展開、水平展開の 3 軸の成長を志向している。18/10 期以降、3 軸の成長がどのように上乗せされていくかに着目する。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。