エスエルディー<3223> 飲食サービスとコンテンツ企画サービスを手掛ける

2017/02/24

カフェダイニング業態を中心に立地特性に合わせた多業態を展開
飲食サービスとコンテンツ企画サービスを手掛ける

業種:小売業
アナリスト:佐々木加奈

1.会社概要
・エスエルディー(以下、同社)は、「音楽」、「アート」、「食」といったカルチャーコンテンツを企画・融合させ、顧客に豊かなライフスタイルを提供することを目指して事業展開している。手掛ける事業は飲食サービス及びコンテンツ企画サービスである。
・飲食サービスでは、カフェダイニング業態を中心に多業態を展開しており、16年9月末の店舗数は、関東地方50店舗、東海地方3店舗、近畿地方4店舗、九州地方8店舗、東北地方3店舗の合計68店舗である。

2.財務面の分析
・店舗数の拡大に伴い売上高は増加基調が続いている。17/3期第3四半期累計期間は、売上高が前年同期比7.3%増の4,213百万円であった。一方で、既存店売上高が前年同期を下回ったことが響き、営業損益は43百万円の赤字であった(前年同期は95百万円の黒字)。
・17/3期の会社計画は売上高が前期比4.0%増の5,485百万円、営業損益が99百万円の赤字(前期105百万円の黒字)と、既存店売上高の低迷よる業績悪化が避けられない見通しである。

3.非財務面の分析
・05年の1号店出店以来蓄積している立地特性に合わせた業態の開発ノウハウや、蓄積したコンテンツ資産を活用した事業展開ノウハウが同社の知的資本となっている。結果として顧客から支持を得て、事業規模を拡大している。

4.経営戦略の分析
・事業戦略として、グランドメニュー改定によるコンテンツのブラッシュアップ、店舗運営に係るチーム編成の見直し等による飲食サービス事業の強化を挙げている。メニュー改定はブランドごとに順次着手しており、18/3期半ばには全店舗で終了する予定である。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、同社の店舗分布を考慮すれば出店余地は残されていると考えており、厳選した立地に着実な店舗展開を進めることが収益力強化につながると見ている。当面の課題は既存店売上高を回復させ、維持することであると考えている。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。