ホクリヨウ<1384> 鶏卵価格の低下により 17 年 8 月期は減益の見通し
北海道で約 50%のシェアを占める鶏卵業界の雄
鶏卵価格の低下により 17 年 8 月期は減益の見通し
業種:水産・農林業
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・ホクリヨウ(以下、同社)は、北海道最大の鶏卵会社で、北海道内シェア は約 50%を占めている。買収した他の農場の設備を更新するという手法 で生産量の増加と生産性と品質の向上を同時に実現し、成長してきた。
・14 年には岩手の農場を買収し、本州への進出を果たした。
◆ 16 年 8 月期決算
・16/8期決算は、売上高15,682百万円(前期比0.6%増)、営業利益1,496 百万円(同44.5%増)となり、第2四半期決算公表時に上方修正された会 社計画(売上高 15,555 百万円、営業利益 1,360 百万円)も上回った。
・高卵価傾向が続いたほか、円高による飼料価格の低下を受けて売上総 利益率が改善し、利益の大幅超過達成につながった。
◆ 17 年 8 月期業績予想
・17/8 期業績について、同社は売上高 15,464 百万円(前期比 1.4%減)、 営業利益 1,167 百万円(同 22.0%減)と予想している。
・証券リサーチセンターでは、17/8 期の業績予想を、売上高 15,384 百万 円(前回 16,721 百万円)、営業利益 1,185 百万円(同 1,470 百万円) と会社計画の水準まで修正した。鶏卵価格の大幅低下が減収減益の 大きな要因である。
◆ 今後の注目点
・18/8 期は 2.8%、19/8 期は 10.0%の増収を予想する。卵価は現行水準で 推移する一方、岩手の改修により販売重量は 18/8 期は一旦減少するも のの、19/8 期に大きく増加する展開を想定した。その結果、19/8 期の営 業利益率は 8.0%に達するものと予想する。
・中長期的には、岩手の子会社のてこ入れの進捗のほか、加工事業への 進出の足掛かりとなる輪厚液卵工場の動向に着目したい。