ラクス<3923> 17 年 3 月期上期は減益の期初計画に対して営業増益で折り返し

2017/01/17

中小企業の業務効率化のためのクラウドサービスを提供
17 年 3 月期上期は減益の期初計画に対して営業増益で折り返し

業種:情報・通信業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・ラクス(以下、同社)は、中小企業向けに、業務効率化に資するクラウドサ ービスを提供している。月額課金型をベースとしたサブスクリプションモ デルにより、ストックビジネスとして展開されている。
・現在の主力サービスは、受信メールを一括管理する「メールディーラー」 と、交通費や経費の精算のための「楽楽精算」である。

◆ 17 年 3 月期上期決算
・17/3 期第 2 四半期累計期間(以下、上期)決算は、売上高 2,337 百万円 (前年同期比20.3%増)、営業利益410百万円(同6.9%増)で、期初会社 計画に対する達成率は、売上高が 101.6%、営業利益が 166.7%となった。 クラウド事業の既存のサービスが予想以上に伸びたことと、一部費用の 抑制により、期初計画では減益予想だった営業利益は増益となった。

◆ 17 年 3 月期業績予想
・17/3 期業績について、同社は売上高 4,782 百万円(前期比 17.3%増)、 営業利益 812 百万円(同 3.5%増)と期初予想を据え置いた。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、17/3 期の業績予想を、 売上高4,792百万円(前回4,876百万円)、営業利益861百万円(同865 百万円)へと修正した。IT 人材事業の伸びを慎重に見たことから売上高 予想を引き下げたが、クラウド事業の成長に対する見方は大きくは変え ていない。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、18/3期以降、年18%の増収が続き、19/3期に営業利益 率が 24%台まで上昇すると予想している。注目点は、「楽楽精算」の増収 と収益性改善のペースである。その意味で、今後のテレビ広告の費用対 効果の検証にも着目する。
・業務提携を加速しており、中期的にはその効果にも注目しておきたい。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。