PCI ホールディングス<3918> IoT 事業の拡大と M&A の寄与によって利益成長を目指す

2017/01/16

自動車向け組込みシステムと IoT ソリューションに強みを持つ情報サービス企業
IoT 事業の拡大と M&A の寄与によって利益成長を目指す

業種:情報・通信業
アナリスト:大間知 淳

◆ 自動車向け組込みシステムに強みを持つ情報サービス企業
・PCI ホールディングス(以下、同社)は、自動車向けを主体とする各種組 込みシステム、金融業・製造業向け情報系ソフトウェア、交通・放送等の 社会インフラ系ソフトウェアの開発を主力事業とする独立系の情報サー ビス企業である。組込みシステムの開発実績を背景に自動車・エネルギ ー業界向けを中心に IoT ソリューションも手掛けている。

◆ 16 年 9 月期決算は 8%増収、8%営業増益
・16/9 期決算は、8.3%増収、7.9%営業増益、8.6%経常増益であった。組 込みシステムの開発はやや伸び悩んだものの、成長分野の IoT ソリュー ションが大幅に伸長したほか、業務用ソフトウェアの開発も順調に拡大し たため、ほぼ期初計画通りながら堅調な決算となった。

◆ 17 年 9 月期の会社計画は 6%増収、7%営業増益
・17/9 期について同社は、3 事業の売上高の拡大と、売上総利益率の改 善により、5.8%増収、6.8%営業増益を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、決算発表後に実施された M&Aと本社移転によるコスト増の影響を織り込み、17/9期の業績予想に ついて、売上高は 8,967 百万円→10,333 百万円(前期比 21.5%増)に、 営業利益は 707 百万円→663 百万円(同 12.4%増)に修正した。

◆ 同社はIoT事業の拡大とM&Aの寄与によって利益成長を目指す
・同社は、売上総利益率が高い IoT 事業をけん引役に利益成長を目指し ているが、M&A も成長ドライバーに位置付ける方針を新たに打ち出した。 今回買収した半導体テスト事業については、現時点では情報が不足し ているため、当センターは、16 年 9 月までの直近 1 年間における被買収 先の実績数値が基本的には今後も継続するものとし、そこから買収に伴 う費用を減算したものを利益貢献額として業績予想に反映させた。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。