SHIFT<3697> IT 関連企業の買収やベトナム子会社の稼働で17 年8 月期以降も業績は高成長を継続へ

2016/11/21

ソフトウェアテスト受託会社からソフトウェア開発の品質保証会社への移行を図る
IT 関連企業の買収やベトナム子会社の稼働で17 年8 月期以降も業績は高成長を継続へ

業種: 情報・通信業
アナリスト:大竹 喜英

◆ソフトウェアテストの受託事業を展開する先駆的企業
・SHIFT(以下、同社)グループは、ソフトウェア開発企業向けにソフトウェアテストの受託事業を行っており、今後はソフトウェア開発の上流工程から係わる品質保証会社へと移行を図る計画である。
・ソフトウェアテストの市場規模は約4兆円と推定され、ソフトウェア開発企業のテストアウトソーシング委託ニーズが急速に高まっている。同社は自社開発した独自システムとテストエンジニアの育成で、先駆的かつ優位な業界地位を確保している。

◆16年8月期業績は大幅な増収増益を達成
・16/8期の連結業績は、売上高5,511百万円(前期比67.6%増)、経常利益569百万円(同80.6%増)、当期純利益307百万円(同57.6%増)と高成長を継続した。同社グループのテスト処理能力増加が貢献した。

◆戦略的な能力増強で17年8月期以降も業績は高成長を継続
・16年9月にITコンサルタント会社のメソドロジック、10月にシステムエンジニアリング会社のバリストライドグループを子会社化した。17/8期業績も、需要増加に加え、コンサルティングサービス売上高の増加、上記2社に加えベトナム子会社の本格稼働が貢献し高成長を継続すると予想される。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、17/8期連結業績を売上高9,000百万円(前期比63.3%増)、経常利益830百万円(同45.7%増)、当期純利益480百万円(同55.9%増)と予想した。積極的な事業展開及び投資に伴い費用が増加するが、ベトナム子会社でのテスト能力増強が収益性を改善し、18/8期以降の営業利益率は10%を上回ると予想した。

◆投資に際しての留意点
・同社は、財務体質の強化と事業拡大の為の内部留保の充実等を図ることが重要であると考え、配当を行っていない。
・同社の株価は一般的な株価バリュエーション指標では評価できないと当センターは考えている。事業戦略は適切であり、今後は高い成長率と利益率の改善度合いを注視していきたいと考える。

 

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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