ディー・エル・イー<3686> 16/6 期はTGC 買収に伴い増収減益だが、今後は高い業績の伸びが継続する見通し

2016/10/28

オリジナルIP を活用したソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービスを展開
16/6 期はTGC 買収に伴い増収減益だが、今後は高い業績の伸びが継続する見通し

業種:サービス業
アナリスト:柴田 郁夫

◆ファスト・エンタテインメント事業を展開
・ディー・エル・イーは、短納期、低コストで大量のコンテンツをプロデュースするファスト・エンタテインメント事業を展開している。
・オリジナルIP(知的所有権)をソーシャル・キャラクターへと育成するとともに、コストパフォーマンスの高いマーケティングサービス等へと活用することにより、独自のポジショニングを確立してきた。

◆16年6月期決算はTGC買収に伴い増収ながら減益
・16/6期は、売上高3,079百万円(前期比52.5%増)、営業利益249百万円(同24.5%減)と会社計画を上回ったものの減益となった。
・IPの露出先の拡大や展開手法の多様化によるIP価値の成長が増収に寄与した。一方、ファッションなどの情報の発信源として知られる「TOKYOGIRLS COLLECTION(TGC)」の商標権取得に伴う先行費用の増加が利益を圧迫した。

◆17年6月期はM&A効果により大幅な増収増益を見込む
・連結決算に移行する17/6期業績予想について同社は、売上高6,641百円(前期単体比115.7%増)、営業利益655百万円(同163.1%増)と大幅な増収増益を見込んでいる。
・既存事業の成長に加えて、新たに買収した株式会社W mediaが連結業績の伸びをけん引する想定となっている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、IP価値成長に向けた各施策が順調に進展していることから会社予想の達成は可能であると判断している。

◆中期業績予想
・当センターでは、連結決算への移行を加味して、中期業績予想を見直した。19/6期までの成長率(17/6期予想基準)として、売上高は年率35.5%、営業利益は同65.8%と高い水準を見込んでいる。
・新たに参入したファッション分野には未知数の部分があるものの、既存事業が好調であることやIP価値の持続的な成長に向けた施策が進展していることから、中期的にも高い業績の伸びを継続することは可能と判断した。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。