ビジョン <9416 > 成長事業のモバイルWiFiルーターレンタル事業と主にスタートアップ企業をサポー トする情報通信サービス事業が二本柱

2016/10/21

成長事業のモバイルWiFiルーターレンタル事業と主にスタートアップ企業をサポー
トする情報通信サービス事業が二本柱

業種:情報・通信業
アナリスト:難波 剛

1.会社の概要
・ビジョン(以下、同社)は、国内外の旅行者に対して、モバイル WiFiルーターと呼ばれる通信機器を貸し出すグローバルW iFi事業、主に新設法人を対象として、固定通信、移動体通信、 ブロードバンドサービスの加入取次や OA 機器の販売を行う情 報通信サービス事業、アスクルの代理店事業の 3 事業を営んでい る。

2.財務面の分析
・12/12 期までは、新設法人向けの通信インフラ取次と OA 機器販売 が中心で、売上高は横ばいであったが、13/12 期からはグローバル WiFi事業が急速に立ち上がり、14/12 期以降は先行投資負担を こなし、増収増益基調を辿っている。
・他社比較では、収益性、成長性においても平均以上の財務指標である が、ほぼ無借金で自己資本利益率が高く、今後は上場時に調達した資 金の事業投資による成長加速が期待される。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、Web マーケティングとコールセンター、 対面営業を組み合わせ、効率的に営業を行うと同時に、顧客を囲い 込み、継続取引による安定した業績を達成している点にある。

4.経営戦略の分析
・同社の顧客を3つのグループに分け、カテゴリーごとに具体的に戦略を 策定し、それを着実に実行している点は評価でき、今後もインバウンド、 海外の業績拡大が期待できる。ただし、戦略を確実に執行できる人 材が欠如した際は、成長鈍化の可能性もある。

5.アナリストの評価
・グローバルWiFi事業は、普及期に入ったばかりであり、今後も 引き続き、国際ローミングに対しシェアを上げることで二桁の売 上成長が期待できる。現在は、先行投資期であり、将来的に収益 性の更なる改善も期待できる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。