ソーシャルワイヤー<3929> アジアの成長を取り込むBPO プラットフォーム企業を目指す

2016/10/04

プレスリリース配信代行サービスとレンタルオフィスが二本柱のBPO 企業
アジアの成長を取り込むBPO プラットフォーム企業を目指す

業種:情報・通信業
アナリスト:難波 剛

1.会社の概要
・ソーシャルワイヤー(以下、同社)は、①プレスリリース配信代行、記事クリッピング等のニュースワイヤー事業、②レンタルオフィスを展開するインキュベーション事業、③翻訳サービスを提供するその他事業の3つの事業を展開するBPO企業である。

2.財務面の分析
・同社は新規事業を買収しながら、着実に成長してきた。16/3期までの5期間では、年平均28.7%増収、39.8%経常増益と順調な成長をみせている。特にクリッピングサービスの強化、レンタルオフィスの黒字化が貢献した15/3期からの利益成長は著しい。
・他社比較では、収益性、成長性において平均以上の財務指標であるが、特に財務レバレッジをきかせたことによる自己資本利益率の高さが目立つ。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、専属スタッフによる校正と、最適な配信先メディアの選定等のサポートを行うことで、結果的に依頼企業、メディアの両方に高い満足度をもたらしている点にある。

4.経営戦略の分析
・同社は、顧客が徐々に増加していくストックビジネスにフォーカスしつつ、潜在成長率の高いアジアへの展開を基本方針としている。安定性と成長性のバランスを取りながら、得意分野でのM&Aによる成長加速戦略により、20年に売上高50億円を目標としている。

5.アナリストの評価
・同社のコア事業であるニュースワイヤー事業は、ニッチ市場であるものの成長ポテンシャルは大きく、安定した成長が見込まれる。
・同社は20年に売上高50億円を目標としているが、既存事業の成長に加え、達成のためにM&Aを前提としており、買収する企業の規模、業種、財務への影響によって、同社の評価が大きく変わる可能性がある。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。