JESCOホールディングス<1434> ベトナムを中心にアジアでのインフラ需要拡大の恩恵を受ける

2016/08/31

創業46 年の独立系の電気設備・電気通信工事会社
ベトナムを中心にアジアでのインフラ需要拡大の恩恵を受ける

業種:建設業
アナリスト:大間知淳

1.会社概要
・JESCOホールディングス(以下、同社)は、創業46年を誇る独立系の電気設備・電気通信工事会社である。設計(Engineering)から、調達(Procurement)、建設(Construction)までを顧客に提供するEPC事業を、国内とベトナムを中心としたアジアで展開するほか、LEDビジョンを利用した広告販売や、機器のレンタル、販売も手掛けている。

2.財務面の分析
・10/8期~15/8期の連結決算をみると、国内EPC事業の売上拡大と収益性の改善により、売上高は年平均8.7%増、経常利益は同30.0%増と順調に伸長した。
・他社との比較では、規模や安全性の指標では劣るものの、成長性では魅力的な水準にある。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、「分散」と「拡張」を目指す経営姿勢にある。結果として、企業規模は小さいものの、事業の安定性と成長性の面で業界の中でもユニークなポジションを確立している。

4.経営戦略の分析
・22/8期にはアジアでの売上高を国内並みにすることを目標とし、ベトナム以外のアジアでの大型案件の受注拡大を目指している。
・LEDビジョン関連事業である総合メディア事業は、リニューアル需要への対応強化や、広告営業の方針変更などにより、テコ入れを図っている。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、アジアでの成長と総合メディア事業の収益性の向上がけん引役となって、17/8期と18/8期は年率22%前後の営業増益を予想している。
・同社のアジア事業は現状ほぼベトナムのみに集中しており、同国の政治情勢が混乱したり、経済が大幅に悪化したりすれば、同社の株価に影響を与える可能性があり、注意が必要である。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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