ヤマシンフィルタ<6240> 依然厳しい建設機械業界を取り巻く外部環境を前に 17 年 3 月期も我慢が続く

2016/07/28

建設機械の油圧回路用フィルタのトップ企業
依然厳しい建設機械業界を取り巻く外部環境を前に 17 年 3 月期も我慢が続く

業種:機械
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・ヤマシンフィルタ(以下、同社)は、建設機械の油圧回路に用いるフィル タのトップ企業で、国内シェア70%を占める。日米欧の主要建機メーカー を主な顧客とする。

◆ 16 年 3 月期決算
・16/3 期は、売上高 9,458 百万円(前期比 11.6%減)、営業利益 407 百万 円(同53.2%減)となり、2度の業績予想の下方修正を余儀なくされるほど の厳しい期となった。
・中国市場を筆頭に、全世界的に建機に対する需要が急速に縮小すると いう外部環境の変化が直撃し、コストダウンを進めたもののカバーできず、 大幅な減益となった。

◆ 17 年 3 月期業績予想
・17/3期業績について、同社は売上高8,670百万円(前期比8.3%減)、営 業利益 344 百万円(同 15.5%減)と予想している。
・証券リサーチセンターでは、17/3 期の業績予想を、会社計画を若干上回 る売上高 8,750 百万円、営業利益 353 百万円へと修正した。17/3 期 も厳しい外部環境が続くが、継続的なコストダウンにより、営業利 益率の低下がある程度抑制されると予想した。

◆ 今後の注目点
・18/3 期以降は、売上高は外部環境の落ち着きと、建機フィルタ以外の育 成により、年率 5%台の増収に転じるものとし、継続的なコストダウンによ る収益力の強化と相まって、19/3 期には営業利益率は 6.5%まで回復す るものと予想した。
・建機メーカーを取り巻く外部環境の影響を大きく受ける状況は変わらな いが、エイケン工業(7265東証JQS)との業務提携など、周辺分野を深耕 するための施策にも着手しており、その効果に注目したい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。