エムケイシステム<3910> マイナンバー効果は一旦止まるが、17 年 3 月期も堅調な増収増益が予想される
社会保険労務士事務所向けの業務支援システムを ASP 形態で提供する企業
マイナンバー効果は一旦止まるが、17 年 3 月期も堅調な増収増益が予想される
業種:情報・通信業
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・エムケイシステム(以下、同社)は、社会保険労務士(以下、社労士)事務 所等を主な顧客として、社会保険や労働保険、雇用保険における申請 手続き業務を支援するシステムを、月額課金のクラウドサービスとして提 供する企業である。
◆ 16 年 3 月期決算
・16/3 期決算は、売上高 988 百万円(前期比 31.0%増)、営業利益 319 百 万円(同 48.9%増)となった。期初会社計画に対する達成率は、売上高 が116.6%、営業利益が136.7%であった。主力のASPサービスの件数増 による増収が業績を支えた。一方、マイナンバー取得代行サービスの伸 び悩みも見られた。
◆ 17 年 3 月期業績予想
・17/3 期業績について、同社は売上高 1,149 百万円(前期比 16.3%増)、 営業利益 356 百万円(同 11.7%増)と予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、17/3 期の業績予想を、 売上高1,162百万円(前回1,201百万円)、営業利益372百万円(同392 百万円)へ修正した。マイナンバー関連の売上高の引き下げと、体制強 化のための費用増が修正の要因である。ただし、主力のASP サービスが 堅調に増収を続けるという見方は変えていない。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、18/3 期以降は、ASP サービスでの多数の解約がないこ とを前提に、年 13~17%の増収が続き、19/3 期には営業利益率が 35% 台まで上昇するものと予想した。
・現在は社労士事務所向けサービスが中心だが、中期的には、一般法人 向けサービスが第二の柱に育つかどうかに注目する。