東京ボード工業<7815> 新工場の償却負担が軽減する21 年3 月期は経常利益10 億円乗せを目指す

2016/07/14

首都圏を地盤とする廃木材のリサイクル企業
新工場の償却負担が軽減する21 年3 月期は経常利益10 億円乗せを目指す

業種:その他製品
アナリスト:大間知 淳

◆廃木材をパーティクルボードに再生するリサイクル企業
・東京ボード工業(以下、同社)は、建設・解体現場で発生する木質廃棄物をグループ会社で収集運搬を行い、自社工場でチップ化した後、成形加工してパーティクルボードに再生している。
・パーティクルボードは再びグループ会社によって建設現場に配送されており、同社グループ内だけで木材のリサイクルが完結している。

163月期決算は7%減収29%営業減益
・16/3期決算は、7.0%減収、28.8%営業減益であった。主力製品のパーティクルボードの販売数量が主用途の首都圏のマンション二重床向けで大幅に落ち込み、営業減益を余儀なくされた。
・期初の会社計画に対しても、売上高が14.3%、営業利益が23.1%の未達となった。

173月期業績予想
・17/3期について同社は、10.6%増収、2.6%営業減益を予想している。パーティクルボードを中心に売上高の回復を見込んでいるが、材料費や労務費、その他の製造経費増加などによる売上総利益率の低下で営業減益となる見通しである。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、従来予想を見直し、売上高6,752百万円→6,085百万円(前期比8.3%増)、営業利益738百万円→463百万円(同13.7%減)に減額修正する。

◆新工場の建設と中期経営計画を発表
・同社は千葉県に第二工場を建設、最新鋭設備を導入して17年から量産を開始すると発表した。同時に公表した中期経営計画では、減価償却費が急増する18/3期と19/3期は赤字となるものの、償却負担が軽減する21/3期の経常利益は10億円を超えるとの見通しを示した。当センターでは課題の解決策として新工場の建設に乗り出した同社の計画を高く評価したい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。