エスクローAJ<6093> コスト先行で利益の伸びが緩い 17 年 2 月期だが、中期経営計画を上回る進捗

2016/06/14

「日本版エスクロー」の確立を目指す不動産取引のコーディネーター
コスト先行で利益の伸びが緩い 17 年 2 月期だが、中期経営計画を上回る進捗

業種:サービス業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・エスクロー・エージェント・ジャパン(以下、同社)は、不動産取引のワンス トップサービス(「日本版エスクロー」)を目指すコーディネーターである。
・金融機関から業務を受託する BPO 事業と、専門家の業務遂行を支援す るエスクローサービス事業により、ワンストップサービスを実現している。

◆ 16 年 2 月期決算
・16/2 期決算は、売上高 1,687 百万円(前期比 40.1%増)、営業利益 402 百万円(同 97.4%増)となった。期初会社計画に対する達成率は、売上 高は 122.1%、営業利益は 177.1%で、大幅に計画を上回った。
・政府が打ち出した緊急経済対策と低金利政策の継続により、同社のサ ービス利用頻度が上昇した。加えて、労働集約的な BPO 事業で業務効 率化が進み、利益率の改善に寄与した。

◆ 17 年 2 月期業績予想
・17/2 期業績について、同社は売上高 2,018 百万円(前期比 19.6%増)、 営業利益 404 百万円(同 0.4%増)と予想している。
・証券リサーチセンターでは、17/2 期の業績予想を、売上高 2,104 百万円 (前回 1,833 百万円)、営業利益 450 百万円(同 369 百万円)へ引き上げ た。エスクローサービス事業の増収と売上総利益の増額により、オフィス 移転や人員増による費用増を吸収する展開を予想した。

◆ 今後の注目点
・中期業績は、18/2 期を最終年とする同社の中期経営計画を上回る水準 で進捗するものと予想する。
・同社は、19/2 期以降の成長ステージに向け、18/2 期までをその準備期 間と位置づけている。18/2 期までに、どれだけのエスクローサービスが開 発されるかに注目している。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。