ディーエルイー<3686> ファッション及びビューティー分野への参入により海外展開を含めた事業拡大を目指す

2016/05/27

オリジナルIP を活用したソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービスを展開
ファッション及びビューティー分野への参入により海外展開を含めた事業拡大を目指す

業種:サービス業
アナリスト:柴田 郁夫

1.会社概要
・ディー・エル・イー(以下、同社)は、短納期、低コストで大量のコンテンツをプロデュースできるファスト・エンタテインメント事業を展開している。
・オリジナルIP(知的財産権)をソーシャル・キャラクターへと育成するとともに、コストパフォーマンスの高いマーケティングサービス等へと活用することにより、独自のポジショニングを確立してきた。

2.財務面の分析
・16/6期第3四半期累計決算は、前年同期比75.3%増の大幅な増収ながら同25.8%減の営業減益となった。ファッションなどの情報の発信源として知られるTOKYOGIRLSCOLLECTION(以下、TGC)の商標権の取得に伴う先行費用の増加が利益を圧迫した。
・16/6期の業績予想について同社は、売上高2,919百万円(前期比44.6%増)、営業利益233百万円(同29.6%減)を見込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)でも、TGC関連ビジネスへの先行費用が想定されるものの、IP価値成長に向けた各施策が順調に進展していることから会社予想とほぼ同水準を見込んでいる。

3.非財務面の分析
・同社の価値創造の源泉は、独自の世界観(テイスト)を演出するクリエイティブ力とIP価値を成長させるノウハウに加えて、それらを一体化したビジネスモデルにあると考えられる。

4.経営戦略
・同社の成長戦略は、これまでのアニメーション及びキャラクターのほか、ファッション及びビューティーなど、日本の誇るエンタテインメントコンテンツを包括的に活用し、海外展開を含めた事業拡大を目指すものである。

5.アナリストの評価
・当センターでは18/3期までの成長率として、売上高を年率48.4%、営業利益を同46.9%と高い水準を見込んでいる。
・新たに参入したファッション及びビューティー分野には未知数の部分があるものの、既存のIPビジネスが好調であることやIP価値の持続的な成長に向けた施策が順調に進捗していることから、中期的な増収率として年率50%程度を維持することは可能と判断した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。