ホクリョウ<1384> 円高による飼料価格の低下で 16 年 8 月期の利益予想が大幅増額修正に

2016/05/13

北海道で約 50%のシェアを占める鶏卵業界の雄
円高による飼料価格の低下で 16 年 8 月期の利益予想が大幅増額修正に

業種:水産・農林業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・ホクリヨウ(以下、同社)は、北海道最大の鶏卵会社で、北海道内シェア は約 50%を占めている。買収した他の農場の設備を更新するという手法 で生産量の増加と生産性と品質の向上を同時に実現し、成長してきた。
・14 年には岩手の農場を買収し、本州への進出を果たした。

◆ 16 年 8 月期第 2 四半期累計決算
・16/8 期第 2 四半期累計期間決算は、売上高 7,997 百万円(前年同期比 5.3%増)、営業利益 992 百万円(同 102.8%増)となり、期初の会社計画 (売上高 7,882 百万円、営業利益 781 百万円)を上回った。
・高卵価傾向が続いたほか、円高による飼料価格の低下を受けて売上総 利益率が改善し、利益の大幅超過達成につながった。

◆ 16 年 8 月期業績予想
・16/8 期業績について、同社は売上高 15,555 百万円(前期比 0.2%減)、 営業利益 1,360 百万円(同 31.3%増)へ予想を引き上げた。
・証券リサーチセンターでは、16/8 期の業績予想を、売上高 16,001 百万 円(前回 16,350 百万円)、営業利益 1,450 百万円(同 1,038 百万円) へと修正した。期初想定の為替水準よりも円高が進行し飼料価格が 低下したことによる売上総利益率の想定以上の上昇を織り込み、利 益予想を引き上げた。

◆ 今後の注目点
・17/8 期以降は、売上高は年 3~4%の増収を予想する。卵価の若干の低 下を見込むものの、販売量の回復が牽引する展開を想定している。また、 飼料価格は現在の水準で推移するものとした。その結果、18/8 期まで 8%台の営業利益率が維持されるものと予想する。
・中長期的な成長を見る上で、北海道以外への初めての進出先となった 岩手の子会社のてこ入れの進捗に引き続き注目したい。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。