ナガオカ<6239> 短期業績は足踏みも、水処理関連装置が中期的な成長を牽引するシナリオは不変

2016/03/25

石油関連プラントや取水設備向けにスクリーンを提供する企業
短期業績は足踏みも、水処理関連装置が中期的な成長を牽引するシナリオは不変

業種:機械
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・ナガオカ(以下、同社)は、石油関連プラントの内部装置(スクリーン・インターナル)や地下水の取水用スクリーンなどの中核部品を提供している。
・同社は単なる部品メーカーではなく、石油関連プラントや取水に関するソリューションプロバイダーと位置づけられ、今後は水処理関連が成長分野となろう。

◆ 16 年 6 月期第 2 四半期累計決算の概要
・16/6 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高 1,064 百万円、営業赤字 374 百万円、経常赤字 454 百万円となった。売上高は期初会社計画の 1,487 百万円を下回ったが、営業赤字幅は会社計画を若干下回った。また為替差損が発生し、経常赤字幅は会社計画を若干上回った。
・エネルギー関連事業、水関連事業とも、受注の遅れが発生した。特にエネルギー関連事業では、原油価格の下落と世界経済の減速で、顧客の設備投資姿勢が慎重になったことが影響した。一方、販売管理費の抑制により、会社計画よりも小幅な営業赤字にとどまった。

◆ 16 年 6 月期の業績予想
・16/6 期業績について、同社は売上高 6,187 百万円(前期比 5.6%増)、営業利益 382 百万円(同 48.3%増)、経常利益 353 百万円(同 14.4%減)という期初の計画を据え置いた。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、16/6 期の業績予想を、売上高 5,900 百万円(前期比 0.7%増)、営業利益 314 百万円(同 22.2%増)、経常利益 135 百万円(同 67.2%減)へ下方修正した。16/6 期上期の受注の遅れを反映させ、急激な円高の進行で為替差損が発生する見込みであることを織り込んだ。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、水処理関連の成長が中期的に業績を牽引するという見方は変えていない。
・売上高は、17/6 期は前期比 11.0%増、18/6 期は同 7.8%増を予想する。エネルギー関連事業は微増で推移するが、水処理関連の増収が全体を牽引しよう。17/6 期までは研究開発費の高止まりが予想されるが、その増加ペースが一服する 18/6 期に営業利益は 4 億円台に乗せると考える。

 

  >>続きはこちら(2.09 MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

このページのトップへ