コラボス<3908> 先行者メリットによって得られたトップシェアの更なる拡大を目指す

2016/03/02

コールセンター向けクラウドソリューションのフロントランナー
先行者メリットによって得られたトップシェアの更なる拡大を目指す

業種:情報・通信業
アナリスト:藤野敬太

1.会社概要
・コラボス(以下、同社)は、コールセンターを自社運営する企業に対し、音声ソリューションや CRM アプリケーションをクラウドサービスとして提供する。当該分野への参入は早く、先行者メリットを享受してトップシェアを持つフロントランナーである。

2.財務面の分析
・10/3 期~15/3 期は、売上高は年平均 16.4%、経常利益は同 85.9%の成長率で拡大してきた。5 期連続増収の一方、新サービスの立ち上げの費用がかかり、13/3 期に一度減益を経験した。
・他社との比較では、安全性については優位にある。収益性も低くないが、同社を上回る会社もあり、まだ改善余地があることを示唆している。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、主力サービスの@nyplace の 13 年以上にわたる実績に裏付けられたノウハウの蓄積にある。ノウハウの蓄積はサービスラインナップの拡大、顧客増加につながり、それがさらなるノウハウの蓄積につながるという好循環を形成している。

4.経営戦略の分析
・さらなる顧客基盤の強化を目指す。既存サービスについては、販売パートナー経由の間接販売を拡大し、大規模コールセンター向けの拡販に注力することでシェアアップを目指す。
・新たな付加価値の提供のために、他社との協業を前提に、海外展開や新サービスの展開を進めていく。

5.アナリストの評価
・主力サービスの@nyplace の成長が続く間に、@nyplace の単価低下への対応と、COLLABOS PHONE の早期黒字化という 2 つの課題をクリアすることが必要である。
・他社との協業による海外展開や新サービスの開発は、短期的な直接の業績貢献は小さくとも、他社との差別化、フロントランナーとしてのポジションの強化につながると考えられる。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。