アクトコール<6064> 16 年 11 月期は不動産開発収入減で経常減益予想だが主力事業は増益を見込む

2016/02/22

住宅への緊急駆けつけサービスに始まり各種アウトソーシング事業等を展開
16 年 11 月期は不動産開発収入減で経常減益予想だが主力事業は増益を見込む

業種:サービス業
アナリスト:高坂 茂樹

◆ 事業内容
・アクトコール(以下、同社)は、住まいに係る様々なトラブルに対する会員 向け緊急駆けつけサービスを中心に、不動産業者や賃貸住宅家主等の 業務を代行、あるいは支援する各種サービスを展開している。
・同社は主力の住宅関連総合アウトソーシング事業において、販売チャネ ル拡大等によるシェア拡大を目指している。また、飲食店チェーン運営、 留学生への賃貸住宅紹介や家賃収納代行等の新規事業を開始した。

◆ 15 年 11 月期決算
・15/11 期決算は、前期比 27.3%増収で経常利益は同 7.7 倍となり、当期 純損益は黒字化した。同社の期初予想に対し売上高は 1.4%、経常利益 は 159.4%、当期純利益は 24.9%上回った。
・主力事業におけるコールセンター運営効率化による原価低減、不動産 開発プロジェクトが成功裡に終了したことによる約 6 億円の利益分配金 の発生等が収益改善の主な要因である。

◆ 16 年 11 月期予想
・16/11 期業績について同社は、前期比 7.7%増収、28.5%経常減益を予 想している。主力事業について増収増益を見込む一方、不動産開発プ ロジェクト関連で 3 億円の減益を想定しているためである。
・証券リサーチセンターは、同社の不動産総合ソリューション事業の想定 が保守的であると考え、同社予想を僅かに上回る前期比 8.8%増収、 20.9%経常減益を予想する。

◆ 投資に際しての留意点
・業績を大きく左右する可能性のある不動産開発プロジェクトの運営を子 会社から同社本体に移管し、適切な運営に努める方針を表明した。
・同社は 15/11 期の 1 株当たり配当金を 30 円に増配予定で、株主優待制 度導入も公表した。今後も積極的な株主還元を実施する方針である。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。