シュッピン<3179> インバウンド需要に鈍化傾向がみられるものの、主力の EC 売上が好調に推移

2016/01/21

インターネットによるカメラ及び時計等の中古品売買を主力に展開
インバウンド需要に鈍化傾向がみられるものの、主力の EC 売上が好調に推移

業種:小売業
アナリスト:柴田  郁夫

◆ インターネットによるカメラや時計等の中古品売買が主力
・シュッピン(以下、同社)は、EC サイト及び実店舗にてカメラや時計等の中古品売買を行っており、新品販売も手掛けている。
・専門性の高い商材に特化したポジショニングとインターネットを活用した利便性等で差別化を図り、高い成長性を実現してきた。15年12月に東証マザーズから東証一部へ市場を変更した。

◆ 16 年 3 月期上期決算は増収増益だが利益が計画を下回る
・16/3 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高 10,961 百万円(前年同期比 28.2%増)、営業利益 433 百万円(同 26.7%増)と増収増益となった。
・カメラ事業を中心にEC売上が伸長したことに加え、やや鈍化傾向がみられるものの外国人旅行者によるインバウンド需要が寄与したことでほぼ計画通りの増収となった。ただ、利益面では、増益とはなったものの、システム導入の不具合の影響や利益率の低い新品売上比率の上昇、積極的なセールの実施等により計画には届かなかった。

◆ 16 年 3 月期業績予想を据え置き、増収増益を見込む
・16/3 期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高23,121 百万円(前期比 20.6%増)、営業利益 1,118 百万円(同 26.2%増)を見込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)でも、EC 売上が順調に推移していることや各施策が着実に進展していることから、前回予想を据え置いた。売上高 23,000 百万円(前期比 20.0%増)、営業利益 1,100 百万円(同 24.2%増)と会社予想を若干下回る水準を見込んでいる。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、中期業績予想も据え置き、18/3 月期までの成長率として、売上高を年率 17.4%、営業利益を同 31.2%と見込んでいる。
・インバウンド需要にやや鈍化傾向がみられるものの、成長余地のあるカメラ及び時計事業が EC 売上を中心に拡大するものと想定した。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。