キタムラ<2719> 大規模な店舗改装費により上期は減益となるが、プリント需要の掘り起し効果に期待

2016/01/12

写真専門店「カメラのキタムラ」を軸として全国にチェーン展開する業界最大手
大規模な店舗改装費により上期は減益となるが、プリント需要の掘り起し効果に期待

業種:小売業
アナリスト:柴田 郁夫

◆写真専門店「カメラのキタムラ」等をチェーン展開
・キタムラ(以下、同社)は、写真専門店「カメラのキタムラ」を軸に全国に1,306店をチェーン展開する業界最大手である(15年9月末現在)。

◆16年3月期上期決算は増収ながら損失幅が拡大
・16/3期第2四半期累計決算は、売上高72,559百万円(前年同期比7.4%増)、営業損失2,126百万円(前年同期は1,812百万円の損失)と増収ながら損失幅が拡大した。
・スマートフォン販売等が好調であったハード部門やApple製品修理サービスが伸長したサービス部門が増収に寄与した。また、低迷するイメージング部門(プリント関連)の減収幅にも縮小の兆しが見え始めた。
・一方、利益面では、プリント需要の掘り起しを目的とした大規模な店舗改装費等が損失幅の拡大を招いた。

◆16年3月期は減収減益を見込む
・16/3期について同社は、期初予想を据え置き、売上高160,000百円(前期比4.5%増)、営業利益1,900百万円(同17.2%増)と増収増益を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、ハード部門及びサービス部門が想定以上に好調に推移していることを踏まえ、会社予想を下回っていた前回予想を増額修正し、会社予想と同水準とした。

◆中期業績予想
・当センターでは、16/3期の業績予想を増額修正したことから、中期業績予想についても増額修正した。ただ、16/3期の業績予想を起点として全体的な水準を引き上げたが17/3期以降の伸び率に変更はない。18/3期までの成長率は、売上高で年率2.7%、営業利益で同15.6%を見込んでいる。
・インバウンド需要を含めて好調な推移が予想されるハード部門や、併設出店により認定店拡大の余地があるサービス部門が同社の中期的な業績を下支えするものとみている。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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