アルファポリス<9467> 主力コンテンツのアニメ化と漫画の拡大により 16 年 3 月期上期は好調に推移

2016/01/08

IT を活用して小説や漫画を集めて書籍化するライトノベルに強い出版社
主力コンテンツのアニメ化と漫画の拡大により 16 年 3 月期上期は好調に推移

業種:情報・通信業
アナリスト:藤野敬太

◆ 自社ウェブサイトで集めたコンテンツを書籍化する出版社
・アルファポリス(以下、同社)は、自社のウェブサイトに投稿された小説や漫画のなかから閲覧者の評価の高い作品を書籍化する出版社である。
・投稿者や閲覧者には課金せず、収益源はあくまで書籍出版である。売上高の約半分がライトノベルによるものだが、現在は漫画の育成に注力している。また、16/3 期からはゲーム事業も開始した。
・小説投稿サイトを運営する会社や、ライトノベルを出版する会社は数多いが、サイト運営と書籍出版の両機能を持ち合わせる会社は多くない。

◆ 16 年 3 月期上期決算の概要
・16 年 3 月期第 2 四半期累計(以下、上期)決算の営業利益は、期初の計画を約 20%上回った。
・主力コンテンツ「ゲート」のテレビアニメ化により、関連書籍の多い漫画や文庫が大きく伸びた。ライトノベルは、好調だった前期の反動と、取引先の出版取次会社の民事再生法適用申請の影響により伸び悩んだ。

◆ 16 年 3 月期の業績予想
・16/3期業績について、同社は、期初計画の売上高3,000百万円(前期比12.6%増)、営業利益 801 百万円(同 1.1%増)を据え置いた。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、売上高 3,457 百万円(前期比 29.8%増)、営業利益 967 百万円(同 22.1%増)と予想する。好調な上期の状況等から、会社計画を上回ると予想していた従来予想をさらに引き上げた。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、中期業績についても予想を引き上げた。
・17/3 期以降も、漫画が牽引する構図が続き、書籍販売の売上高は年30%台の成長が続くものと予想する。ゲーム事業はタイトルの開発は進んでいるが、成否の判断ができる状況には至っておらず、中期経営計画に示されたほどの拡大は現段階では織り込んでいない。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。