ジェイグループH<3063> 厳しい収益環境を踏まえ、店舗の高付加価値化の推進による損益改善に着手

2015/12/30

名古屋及び都内を中心に和食居酒屋やレストラン、カフェ業態を直営展開
厳しい収益環境を踏まえ、店舗の高付加価値化の推進による損益改善に着手

業種:小売業
アナリスト:柴田  郁夫

◆ 名古屋を地盤に和食居酒屋を直営展開
・ジェイグループホールディングス(以下、同社)は、名古屋及び都内を中心に「芋蔵」、「ほっこり」など、居酒屋業態を主力として 58 業態 132店舗(FC7 店舗を含む)を展開している(15 年 8 月末現在)。
・積極的な新規出店と飲食事業を軸とした事業領域の拡充により売上成長を加速する一方で、厳しい収益環境を踏まえ、これまでの構造改革に加えて、店舗の高付加価値化の推進による損益改善にも着手した。

◆ 16 年 2 月期上期決算は増収ながら営業損失に転落
・16/2 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高 6,967 百万円(前年同期比 4.0%増)、営業損失 61 百万円(前年同期は 63 百万円の利益)と増収ながら営業損失に転落し、期初会社予想を下回った。
・前期出店分の寄与などにより増収となったが、既存店の低迷や原材料費の高騰により原価率が上昇するとともに、店舗の高付加価値化に向けた先行投資などにより営業損失に陥った。

◆ 16 年 2 月期の業績予想は据え置き
・16/2 期通期業績について同社は、期初予想を据え置き、売上高14,100 百万円(前期比 3.2%増)、営業利益 150 百万円(同 121.9%増)を見込んでいる。既存店が回復していることや不採算店舗の整理が進んだことから下期での挽回は可能であると判断しているようである。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、上期の進捗や新規出店の遅れなどを勘案して、16/2 期の業績予想を減額修正した。修正後の業績予想として、売上高 14,000 百万円(前期比 2.5%増)、営業利益100 百万円(同 49.3%増)と会社予想を下回る水準を見込んでいる。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、中期業績予想についても減額修正した。但し、積極的な新規出店と不動産事業の本格展開が同社の中期的な成長を牽引するという見方に変更はない。18/2 期までの成長率は、売上高が年率4.9%、営業利益が同 44.0%と予想した。ただ、厳しい外部環境を含めて、先行き不透明感があることから慎重な判断が必要となろう。
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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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