キューブシステム<2335> 生産性の向上、得意案件の取り込みで売上総利益率の向上が図られている

2015/12/08

金融、流通、通信業界向けに強みを持つ独立系の中堅システムインテグレータ
生産性の向上、得意案件の取り込みで売上総利益率の向上が図られている

業種:情報・通信業
アナリスト:松尾 十作

◆ 独立系の中堅システムインテグレータ
・キューブシステム(以下、同社)は、流通、通信、金融、製造業などの大手企業を中心とした顧客基盤を持つ独立系の中堅システムインテグレータである。
・野村総合研究所、富士通、イオン、みずほフィナンシャルグループ等の企業グループが主要取引先である。

◆ 16 年 3 月期上期決算は 7%営業増益
・16/3 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、6.5%増収、7.1%営業増益であった。販売費及び一般管理費の増大を売上総利益率の改善で補い、増収率を上回る営業増益率であった。
・同社の期初予想に対する達成率は、売上高 102.2%、営業利益 112.6%であった。営業利益の達成率が高いのは、主に販売費及び一般管理費が同社の予算に対し低く抑えられたためである。

◆ 16 年 3 月期業績予想
・16/3 期について同社は期初予想を据え置き、3.8%増収、3.7%営業増益を予想している。上期業績が期初予想を上回ったものの、第 2 四半期以降受注の手応えが弱いとの判断によるものである。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)も、従来予想を据え置き、同社予想並みの前期比 5.4%増収、3.7%営業増益を予想する。ただし、業種別の予想売上高については見直しを行った。

◆ 投資に際しての留意点
・同社は目標とする配当性向は明示していないが、30%程度を最低ラインと意識しているようである。16/3 期の 1 株当たり配当金について同社は、14 円を継続するとしている。当センターも 14 円配が続くと予想する。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。