ハピネス&D<3174> 前期下期の既存店堅調から 16 年 8 月期は営業益回復見込み
全国のショッピングセンターにセレクトショップを展開
前期下期の既存店堅調から 16 年 8 月期は営業益回復見込み
業種:小売業
アナリスト:松尾 十作
◆ ショッピングセンターに出店するセレクトショップ
・ハピネス・アンド・ディ(以下、同社)は、全国のショッピングセンター内に出店するセレクトショップで、バッグ、小物、時計などを販売している。
・同社は、「人生の節目や大切な日、『記念日』に贈るプレゼントを選ぶ特別なショップ」を目指した店舗運営を行っている。
◆ 15 年 8 月期営業利益は前期比半減
・15/8 期決算は前期比 1.3%減収、52.6%営業減益であった。減収要因は消費者の節約志向の高まりで主力の海外ブランド品売上が落ち込んだこと、減益要因は減収に伴い固定費負担が上昇したことである。
・同社が期初に見込んだ業績に対する達成率は売上高で 89.9%、営業利益で 40.1%であった。売上高未達の要因は、消費税増税後の客足が依然戻らず来店客数減に歯止めがかからなかったこと、営業利益については、売上高未達、円安進行による仕入れ値上昇で売上総利益が減少し、販売費及び一般管理費の削減が追いつかなかったためである。
◆ 16 年 8 月期業績の営業利益は回復見込み
・16/8 期について、同社は前期下期の既存店堅調から前期比 6.2%増収、106.9%営業増益とV字回復を見込んでいる。証券リサーチセンター(以下、当センター)は、従来予想をやや修正し、前期比 6.1%増収、85.7%営業増益と予想する。
・当センターの従来予想との相違点は、売上総利益率を前期並みと慎重に想定する一方、販売費及び一般管理費を同社予想並みに減額したためである。
◆ 投資に際しての留意点
・インポートブランド品は自社で価格設定が出来ない上に円安が進行すると一時的に採算性の悪化を招く場合がある点に留意が必要と思われる。
・同社は、安定配当を基本方針とし、株主優待制度を導入しており、株主に商品券または優待商品などを贈呈している。