クレステック<7812> 展開地域と提供サービスの拡大で成長を目指す

2015/11/13

“トリセツ”業界のグローバルニッチプレーヤー
展開地域と提供サービスの拡大で成長を目指す

業種:その他製品
アナリスト:大間知淳

1.会社概要
・クレステック(以下、同社)は、各種製品に添付する取扱説明書や技術者向け修理マニュアルなどの作成から、世界90言語以上への翻訳、海外での梱包材の印刷・製造まで、顧客の海外展開を総合的にサポートするユニークな「その他製品」メーカーである。

2.財務面の分析
・14/6期~15/6期の連結業績は年平均12.0%増収、61.2%営業増益と、国内の収益性改善と東南アジアの利益寄与の本格化により、好調な推移となった。
・他社との比較では、規模や収益性、安全性の観点では相対的な魅力に乏しいが、成長性に関しては、直近2期の比較においては最も良好なパフォーマンスであった。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、顧客の海外展開を総合的にサポートすることを目指して、現状の周辺へと事業領域と展開地域を広げてゆく事業拡大姿勢にある。

4.経営戦略の分析
・電機、輸送機器以外の業種に属する顧客の拡大や、既存事業の川上・川下分野への事業領域の拡大、既存事業の深化などにより、今後の成長を目指している。

5.アナリストの評価
・同社の中核事業は取扱説明書の作成、翻訳であるが、顧客のコアコンピタンスである製品の開発、製造、販売以外の領域に対して、特に海外で総合的なアウトソーシングの担い手になろうとしており、結果として、その経営姿勢が国内重視の競合他社に対する差別化要因となった。
・日系の電機、輸送機器メーカーを中心とした顧客構成に変化が見られれば、株式市場の評価も変わる可能性があろう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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