竹本容器<4248> 15 年 12 月期上期決算は中国堅調により、利益は会社計画を大幅に上回る
浅草・合羽橋発祥のスタンダードボトルを強みとする消費財向け容器メーカー
15 年 12 月期上期決算は中国堅調により、利益は会社計画を大幅に上回る
業種:化学
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社の概要
・竹本容器(以下、同社)は、化粧品・美容、食品、医薬品向けの容器メーカーであり、多品種少量生産に対応できることを最大の強みとする。
・長年かけて蓄積してきた金型資産を活用して製造する容器(スタンダードボトル)をベースとしたビジネスモデルが、短納期や少ロット生産で、かつ、カスタマイズされたデザインの包装容器の供給を求める消費財メーカーのニーズに合致している。
◆ 15 年 12 月期上期決算は利益が会社計画を大幅に上回る
・15/12 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高 5,966 百万円、営業利益 634 百万円となった(前年同期比はなし)。15/12 期上期の会社計画に対する達成率は、売上高は 103.1%、営業利益は 124.8%であり、利益は大幅に計画を上回った。
・国内で利益率の高い自社での生産の割合が予想より高かったこと、 中国で為替の影響を除いた人民元ベースでも予想を上回る受注が積み上がったことと、歩留まり上昇によって生産性が向上したことが利益押し上げた。
◆ 15 年 12 月期は会社計画据え置き
・15/12 期会社計画は、売上高 11,605 百万円(前期比 4.9%増)、営業利益 1,040 百万円(同 18.5%増)で、期初計画が据え置かれている。
・証券リサーチセンターでは、15/12 期上期の実績を踏まえ、15/12 期の業績予想を、売上高 11,789 百万円(前回 11,659 百万円)、営業利益1,168 百万円(同 1,017 百万円)へと増額修正した。
◆ 今後の注目点
・今後の方向性として、「カスタムボトル・イノベーション」の戦略を明確にしてきた。このことは、同社が提供する容器の対象を、顧客のフルオリジナル容器にまで広げることを意味しており、同社の対象市場が広がる可能性を秘めている。
・インドとオランダでの子会社設立の計画が開示されているが、インドは延期となった。オランダが実際に設立されるかが次のチェックポイントとなる。