モバイルクリエイ<3669> 16 年 5 月期は、タクシーアナログ無線廃止による買い替え需要取り込みに注力

2015/08/04

車両を対象とした移動体管理システムを提供
16 年 5 月期は、タクシーアナログ無線廃止による買い替え需要取り込みに注力

業種:情報・通信業
アナリスト:松尾  十作

◆ 車両動態管理システムが主力
・モバイルクリエイト(以下、同社)は、車両動態管理システムを主力製品としており、ソフトウェアからハードウェアまでを一貫して開発及び販売することにより事業基盤を拡充してきた。
・主力製品の一つは業務用 IP 無線システムで、従来の業務用無線と異なり、周波数割当てなどの総務省の許認可が不要である点が強みとなっている。

◆ 15 年 5 月期営業利益は下方修正した予想にも未達
・15/5 期決算は、前期比 23.6%増収、28.9%営業減益であった。4 月に公表した修正予想に対する達成率は売上高で 100.7%、営業利益 70.7%であった。
・下方修正した営業利益予想を下回ったのは、沖縄本島の IC 乗車券システム(以下、沖縄プロジェクト)において、システムの完成間際に新たに発生した案件を満たすためのシステム開発費用が嵩んだためである。

◆ 16 年 5 月期業績予想
・16/5 期について同社は、前期比 28.3%増収、44.2%営業増益を見込んでいる。沖縄プロジェクトは減収見込みだが、タクシーアナログ無線廃止による買い替え需要や業務用 IP 無線システム等で補う計画である。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、16/5 期業績予想を下方修正し、同社予想とほぼ同水準とした。

◆ 投資に際しての留意点
・同社は創業来無配を継続していたが 14/5 期に配当及び株主優待品贈呈を開始した。
・15/5 期の配当金は、期初は未定としていたが 14 年 12 月に 1 株当たり 5円配にする予定とした。16/5 期期以降も 15/5 期と同様な株主還元が続くと当センターでは考えている。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。