エンカレッジテク<3682> マイナンバー制度の施行や金融庁の検査マニュアル強化が好影響の見通し
システム証跡監査ツールのパッケージソフトウェアの開発及び販売を手掛けている
マイナンバー制度の施行や金融庁の検査マニュアル強化が好影響の見通し
業種:情報・通信業
アナリスト:松尾 十作
◆ システム証跡監査ツールのソフトウェア大手
・エンカレッジ・テクノロジ(以下、同社)は、セキュリティ対策、及び内部統制向けのパッケージソフトウェアの開発、販売、運用、保守及びサポートまでを一貫して行なっている。
・主要顧客は、金融機関、官公庁、大手上場企業、システムインテグレータである。
◆ 15 年 3 月期決算は営業二桁増益
・15/3 期決算は、前期比 16.8%増収、10.3%営業増益であった。同社の事前予想に対する達成率は売上高 103.2%、営業利益 108.9%であった。
・予想を上回ったのは、顧客都合により 15 年 4 月〜6 月期に売上高計上予定であったライセンス販売が前倒しで 15/3 期に成約したためである。
◆ 16 年 3 月期も営業二桁増益が続こう
・16/3 期業績について同社は前期比 12.4%増収、9.8%営業増益を見込んでいる。増収率より増益率が見劣りするのは、代理店販売比率の上昇による売上総利益率の低下、及び人員増等固定費負担が増すことを想定しているためと推察される。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、前回(15 年 1 月)レポートでの予想を修正し、同社予想並みの 13.3%増収、10.1%営業増益を予想する。
・当センターは、17/3 期の業績予想も見直し、新たに 18/3 期業績予想を策定した。当センターは 18/3 期まで二桁の営業増益が続くと予想する。
◆ 投資に際しての留意点
・15/3 期の 1 株当たり配当金は年間 19 円(配当性向 19.8%)であった。16/3 期について同社は 1 株当たり配当金 19 円(同 20.0%)としている。
・当センターは、16/3 期の 1 株当たり配当金は同社と同じく 19 円を予想し、17/3 期及び 18/3 期の配当金については増益基調の持続が見込まれることから各々21 円、23 円と予想する。