フィックスターズ<3687> 新事業 SSD も好調にスタート。15/9 期以降も高収益性、高成長性が継続する見通し

2015/05/28

マルチコアプロセッサ対応ソフトウェア開発が主力事業の技術志向型ベンチャー企業
新事業 SSD も好調にスタート。15/9 期以降も高収益性、高成長性が継続する見通し

業種:情報・通信業
アナリスト:大竹 喜英

◆「Speed up your Business」を標榜するベンチャー企業
・フィックスターズ(以下、同社)は 02 年 8 月創業の技術志向の強いベンチャー企業である。
・マルチコアプロセッサを効率的に利用するためのソフトウェアの並列化及び最適化と、省電力かつ高速 I/O を実現する新メモリ技術を活用したアプリケーションの高速化を通じて、トータルソリューションを提供している。

◆ 15 年 9 月期上期は大幅増収増益
・15/9 期第 2 四半期累計(以下、上期)業績は、売上高 1,761 百万円(前年同期比 22.7%増)、経常利益 394 百万円(同 51.1%増)、純利益 269百万円(同 67.1%増)であった。同社期初予想に対し売上高 137 百万円、経常利益 152 百万円、純利益 129 百万円、それぞれ上回った。

◆ 慎重と思われるフィックスターズの業績予想
・同社は 15/9 期業績予想を売上高 3,500 百万円(前期比 19.1%増)、経常利益 508 百万円(同 16.4%増)、当期純利益 318 百万円(同 16.3%増)に上方修正した。また、年間配当(期末一括)予想を 12 円から 14 円に引き上げた(前期実績は 12 円)。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では 15/9 期上期の状況を考慮して、さらに上方修正の可能性があると判断し 15/9 期以降の業績予想を上方修正した。

◆ 投資に際しての留意点
・同社は将来に向けての内部留保を確保しつつ、配当性向を勘案し 11/9期から年 1 回の利益配当を実施している。同社は業績予想の上方修正とともに 15/9 期の予想配当金を 12 円から 14 円へと修正した。
・一般的なバリュエーション指標は市場平均を上回る水準であり、株価に対する判断は難しい。しかし、同社が取り組む市場の成長性や技術力の高さ、マルチコアプロセッサ対応ソフトウェア開発の先駆者としての地位、優れたエンジニア、さらに同社の高収益性や高成長力に対し、同社株の評価が見直される局面が来ると当センターでは考えている。

 >>続きはこちら(902KB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。