ムゲンエステート<3299> 国内及び海外投資家向けの不動産買取再販事業が好調に推移し業績を牽引

2015/05/07

買い取った中古不動産をバリューアップし販売することが主力事業
国内及び海外投資家向けの不動産買取再販事業が好調に推移し業績を牽引

業種:不動産業
アナリスト:副島  久敬

1.会社の概要
・ムゲンエステート(以下、同社)は、中古不動産を買取、バリューアップを施し、「再生不動産」として、主に一次取得者層向けへは居住用不動産として、個人投資家、海外投資家には投資用不動産として販売する不動産売買事業を主力業務としている。

2.事業環境
・居住用不動産は政府の「住生活基本計画」で、中古住宅の住宅市場での流通比率を 08 年の 14%から、20 年に 25%に高めるという目標が出されており、その達成に向けて環境の整備が進むこともあり、当面高い成長を確保できると考えられる。
・投資用不動産は、相続税の改正に伴う課税強化による不動産投資需要の拡大、東京オリンピック・パラリンピックの開催決定による海外投資家の投資額の拡大により堅調な推移が予想される。

3.非財務面の分析
・競売物件の入札、リフォームの実施、販売価格の決定から効率の良い販売ルートの構築に至るまで業務プロセスを確立していること、また経験値を積み上げていることが同社の知的財産となっている。

4.経営戦略
・同社は地方物件を取り扱わず、首都圏でのドミナント戦略を継続する方針で、首都圏の中古再生事業で売上 No.1 を目指している。
・営業社員数の増員、物件ラインアップの拡大、高額物件の取扱拡大等により事業基盤の強化・拡大を目指している。

5.アナリストの評価
・不動産買取再生事業は、積み重ねてきた実績、取扱件数の多さ、経験値をビジネスモデルとして確立したことは評価できる。
・事業拡大に伴い、営業キャッシュフローの赤字が 15/12 期も続くと証券リサーチセンターは予想している。投資に際しては、同社は外部環境の変化に影響を受けやすい事業形態となっている点に留意する必要がある。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。