イーグランド<3294> ことから増収を確保したが、価格競争の激化から減益となった

2015/04/01

15 年 3 月期第 3 四半期決算は中古住宅販売市場が低迷するなか、販売に注力した
ことから増収を確保したが、価格競争の激化から減益となった

業種:不動産業
アナリスト:副島  久敬

◆ 中古住宅を仕入れリフォームし、販売するのが主要業務
・イーグランド(以下、同社)は、不動産競売市場や一般の中古住宅流通 市場から仕入れた中古住宅にリフォームを施すことによって住宅として の機能を回復し、付加価値を向上させた中古再生住宅として販売する ことを主力業務としている。

◆ 15 年 3 月期第 3 四半期決算は増収ながら減益
・15/3 期第 3 四半期累計決算は、売上高 11,131 百万円(前年同期比 21.6%増)、営業利益 626 百万円(同 36.7%減)と増収減益となった。
・主力の中古住宅事業は販売件数が前年同四半期累計期間の 485 件 から 572 件(前年同期比 17.9%増)となったものの、仕入れの競争環境 の激化、消費増税後の販売市場の低迷、北関東と関西地域での苦戦 もあり販売価格を見直したことなどから利益率が悪化し減益となった。

◆ 15 年 3 月期は増収増益を見込む
・15/3 期について同社は 15 年 3 月 4 日に期初予想を減額修正し、売 上高 15,200 百万円(前期比 21.4%増)、営業利益 872 百万円(同 27.2%減)と増収ながら減益を見込んでいる。
・期初会社予想の達成を予想していた証券リサーチセンター(以下、当 センター)でも、第 3 四半期累計決算の状況等を踏まえ、業績予想を減 額修正した。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、15/3 期業績予想の減額修正を踏まえ、前回レポート (14年7月発行)の中期業績予想も修正した。金融緩和により仕入れの 競争環境が激化していること等の状況を勘案して、売上高の伸び率、 利益率の想定を引き下げた。
・中古住宅市場の拡大が同社の中期的な業績を牽引するものの、当面 は金融緩和による厳しい競争環境が続くことから、17/3 期までは利益 率が大きく改善することは困難な状況だと思われる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。