ABEJA(5574)順調な案件獲得により26年8月期も増収増益が続く見通し
AIを活用して顧客のDXを支援するデジタルプラットフォーム事業を手掛ける
順調な案件獲得により26年8月期も増収増益が続く見通し
業種:情報・通信業
アナリスト:佐々木加奈
◆ 事業内容
・ABEJA(以下、同社)は、自社開発したABEJA Platformを活用して顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を支援するデジタルプラットフォーム事業を行っている。
・ABEJA Platformは、DXの実行に必要なデータの生成から収集・加工、AIモデリングまでのプロセスを提供し、継続的・安定的な運用を行うソフトウェア群である。
◆ 25年8月期決算の概要
・25/8期の売上高は3,585百万円(前期比29.6%増)、営業利益は445百万円(同53.6%増)であった。既存顧客との取引拡大、新規案件の獲得により売上高が順調に伸びた。LLM(大規模言語モデル、6頁参照)に関する戦略的案件への取り組みを強化したことによる売上総利益率の悪化を経費運用の効率化でカバーして高い営業増益率を達成した。
・新規案件の獲得が進んだこと、経費運用の効率化が進んだことにより、証券リサーチセンター(以下、当センター)の予想(売上高3,480百万円、営業利益380百万円)を上回った。
◆ 26年8月期の業績予想
・26/8期の会社計画は売上高が4,400百万円(前期比22.7%増)、営業利益が500百万円(同12.1%増)である。案件獲得が順調である足元の状況を踏まえ、増収増益が続くと予想している。
・当センターでは25/8期実績及びを踏まえて、従業員1人当たりの売上高予想を引き上げ、26/8期の売上高予想を4,020百万円から4,445百万円(同24.0%増)へ、営業利益予想を480百万円から513百万円(同15.1%増)へと上方修正した。
◆ 今後の事業戦略
・同社は、既存顧客の深耕と顧客基盤の拡大、ABEJA Platformの機能拡充などに注力し、持続的な成長を目指している。中長期の事業拡大に向けて、厳選した人材採用も継続していく考えである。
・当センターでは、既存顧客との取引拡大、新規案件の獲得により27/8期以降も増収増益が続くと予想している。

