ノースサンド(446A)コンサルタントの採用拡大、高稼働率の維持、顧客単価引き上げで成長目指す

2025/11/25

ITコンサルティングを中心とする総合コンサルティング会社
コンサルタントの採用拡大、高稼働率の維持、顧客単価引き上げで成長目指す

業種:サービス業
アナリスト:鎌田良彦

ITコンサルティングを中心とする総合コンサルティング会社
ノースサンド(以下、同社)は、総合コンサルティング会社として、主にITコンサルティングとビジネスコンサルティングを提供している。総合コンサルティング会社のベイカレント(6532東証プライム)に勤務していた現代表取締役社長である前田知紘氏とその同僚らにより15年に創業された。

コンサルティングサービス以外では、米Notion Labs, Inc.が提供する、情報の作成、共有、検索ができる情報共有ツールNotionの国内販売代理店として、Notionのライセンス提供、導入設計、運用定着支援等のサポート業務を行っている。

同社の事業は、コンサルティング事業の単一セグメントであるが、売上高の約8割をITコンサルティング、約2割をビジネスコンサルティングが占めている。Notionの導入サービス支援の売上割合は3%程度である。

25/1期末の従業員数は1,170名(前期末比64.8%増)、うちコンサルタントは940名(同51.9%増)、顧客数は179社(同24.3%増)であった。幅広い業界からのITコンサルティングを中心とした旺盛な需要を背景に、中途採用を中心とするコンサルタントの大量採用、25/1期にかけては顧客開拓のための営業要員の拡充、上場に備えたコーポレート人員の増加により従業員数が増え、顧客数も拡大してきた(図表1)。

コンサルタントは、アソシエート、コンサルタント、シニアコンサルタントのメンバー層と、マネージャー、シニアマネージャー、ディレクター、パートナーのマネージャー層からなり、25/1期末の構成比は、メンバー層が74.4%、マネージャー層が25.6%であった。

ITコンサルティング
ITコンサルティングでは、大企業を中心とした顧客の基幹システムのオンプレミスシステムからクラウドシステムへの移行、レガシーシステムからオープンシステムへの移行等のプロジェクトの支援が多い。

開発計画の立案やシステムの要件定義といったプロジェクトの計画段階から、SIerやシステムベンダーに対する発注要件であるRFP1作成、SIerやシステムベンダーの選定、プロジェクトマネジャーを補佐するPMO2での情報収集、関係部署との調整、プロジェクト管理等までの支援を行い、長期のプロジェクトとなることが多い。

コンサルタントは約5割が顧客先に常駐しているが、残りはリモートワークや会社から対応している。

ビジネスコンサルティング
ビジネスコンサルティングでは、マーケティング、セールス、人事等の非IT領域における戦略策定、業務改善、実行支援等を行っている。

主要顧客
主要販売先として開示されている日立製作所(6501東証プライム)は、創業2年目からの顧客であり、徐々にプロジェクト数を拡大し、足元では日立製作所の基幹システムのオープン化案件等、40件規模のプロジェクトに従事している(図表2)。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。