ABEJA(5574)25年8月期は増収を見込むが事業成長に向けた支出の増加により営業減益計画

2024/12/13

AI を活用して顧客のDX を支援するデジタルプラットフォーム事業を手掛ける
25 年8 月期は増収を見込むが事業成長に向けた支出の増加により営業減益計画

業種:情報・通信業
アナリスト:佐々木 加奈

◆事業内容
・ABEJA(以下、同社)は、自社開発したABEJA Platform を活用して顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を支援するデジタルプラットフォーム事業を行っている。ABEJAPlatform は、DX の実行に必要なデータの生成から収集・加工、AIモデリングまでのプロセスを提供し、継続的・安定的な運用を行うソフトウェア群である。

◆ 24 年8 月期決算の概要
・24/8 期の売上高は2,766 百万円(前期比0.3%減)、営業利益は290百万円(同27.9%減)であった。既存顧客との取引縮小により売上高は前期とほぼ同水準にとどまった一方、エンジニアやコンサルタントを中心とした積極的な採用に伴う費用が増加して営業減益となり、証券リサーチセンター(以下、当センター)の予想383 百万円を大きく下回った。

◆ 25 年8 月期の業績予想
・25/8 期の会社計画は売上高が3,260 百万円(前期比17.8%増)、営業利益が220 百万円(同24.2%減)である。既存顧客との取引拡大、新規案件の増加により増収を見込む一方、増員に伴う人件費などの増加により営業利益率は24/8 期より悪化すると見込んでいる。
・当センターでは24/8 期実績を踏まえ、従来予想の売上高3,692 百万円、営業利益485 百万円を、売上高3,240 百万円(前期比17.1%増)、営業利益227 百万円(同21.7%減)へ下方修正した。既存顧客との取引縮小による売上高の減額に加え、積極的な採用を継続す
る会社方針を踏まえて販管費率の悪化を織り込んだことで利益予想も大幅減額修正した。

◆ 今後の事業戦略
・同社は、顧客基盤の拡大と深耕、ABEJA Platform の拡充などに注力し、持続的な成長を目指している。積極化している採用については、中長期の成長を見据えて継続する考えである。
・当センターでは、売上増に伴い営業利益率は緩やかに改善すると考え、26/8 期以降の増収増益を予想した。

>>続きはこちら(2MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

このページのトップへ