アイスコ(7698)前期に利益の大幅回復を果たし、25年3月期会社計画は安定利益成長を予想
フローズン商品に特化した食品卸と生鮮食品スーパーの二本柱で展開
前期に利益の大幅回復を果たし、25年3月期会社計画は安定利益成長を予想
業種:卸売業
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・アイスコ(以下、同社)は、アイスクリームと市販用冷凍食品に特化した食品卸(フローズン事業)と食品スーパーマーケットの運営(スーパーマーケット事業)を行っている。
◆ 24年3月期決算
・24/3期決算は、売上高50,498百万円(前期比12.5%増)、営業利益452百万円(同285.9%増)となった。スーパーマーケット事業の苦戦は続いたが、フローズン事業が値上げの浸透と顧客企業の新規出店増を背景に想定以上の好調となり、期初計画を大幅に上回る増益となった。
◆ 25年3月期業績予想
・25/3期業績について、同社は、売上高54,000百万円(前期比6.9%増)、営業利益500百万円(同10.5%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、25/3期業績を、売上高54,921百万円(前期比8.8%増)、営業利益535百万円(同18.3%増)と予想した。フローズン事業において顧客企業の出店増を背景とした需要増が続くことを前提としている。スーパーマーケット事業での赤字縮小も想定して、会社計画を上回る増益率を予想した。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、売上高については26/3期は前期比6.0%増、27/3期は同5.8%増、売上高営業利益率は26/3期1.2%、27/3期1.4%と予想した。なお、この予想には、26/3期以降のスーパーマーケット事業での新規出店は織り込んでいない。
・当面は、顧客企業の新規出店を背景としたフローズン事業の成長継続に注目したい。また、25/3期も赤字が残る見通しのスーパーマーケット事業が26/3期に黒字を回復するかどうかも焦点となろう(当センターでは26/3期に収支均衡としている)。また、23/3期より開始したフローズン専門店の事業を中期的にどこまで広げていくかにも注目したい。