バルテス・ホールディングス(4442)25年3月期は前期に露呈したボトルネック克服を確認する期と位置づけられる

2024/07/09

品質向上のトータルサポートを標榜するソフトウェアテストサービス大手
25年3月期は前期に露呈したボトルネック克服を確認する期と位置づけられる

業種:情報・通信業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・バルテス・ホールディングス(以下、同社)は、「品質向上のトータルサポート企業」として、ソフトウェアテストを中心としたサービスを提供する企業である。

◆ 24年3月期決算
・24/3期決算は、売上高10,362百万円(前期比14.4%増)、営業利益840百万円(同13.3%減)となった。期初会社計画に対する達成率は売上高92.7%、営業利益68.5%に留まった。業容拡大にプロジェクトマネージャーや営業の拡充が追いつかず、ソフトウェアテストサービス事業を中心に伸び悩んだことや、その対応策に費用をかけたため、減益となった。

◆ 25年3月期業績予想
・25/3期業績について、同社は、売上高11,500百万円(前期比11.0%増)、営業利益980百万円(同16.6%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、25/3期の業績予想を、売上高11,619百万円(前期比12.1%増)、営業利益987百万円(同17.5%増)と予想した。前期に露呈したボトルネックの克服に向けた取り組みが奏功することを前提に、主力のソフトウェアテストサービス事業でのエンジニアの増加とエンジニア単価の上昇が、業績を牽引する展開に回帰すると予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、26/3期は前期比16.5%増収、27/3期は同12.8%増収、売上高営業利益率は27/3期に9.9%まで上昇すると予想した。
・同社は最終年度の27/3期に売上高15,739百万円、営業利益1,679百万円を目標とする中期経営計画を公表している。同社の競争優位性が損なわれているわけではないため、まずは、業容拡大に運営面での対応が追いついていなかった状況をいかに克服していくかに注目したい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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