カクヤスグループ(7686)新型コロナウイルス禍対応で強化された物流網を武器に当面の安定的拡大を予想

2024/06/28

自社で構築した店舗網及び物流・配達網を特徴とする酒類販売大手
新型コロナウイルス禍対応で強化された物流網を武器に当面の安定的拡大を予想

業種:小売業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・カクヤスグループ(以下、同社)は、東京23区等の大都市圏にて、飲食店向けと家庭向けの双方への酒類販売を主な事業としている。

◆ 24年3月期決算
・24/3期決算は、売上高129,406百万円(前期比12.6%増)、営業利益2,867百万円(同257.0%増)となった。新型コロナウイルス禍が沈静化したことから、個人飲食店向けの需要拡大が牽引して売上高、利益ともに過去最高の業績となった。

◆ 25年3月期業績予想
・25/3期業績について、同社は、売上高137,400百万円(前期比6.2%増)、営業利益3,600百万円(同25.6%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、25/3期について売上高137,795百万円(前期比6.5%増)、営業利益3,664百万円(同27.8%増)と、会社計画並みの水準を予想した。前期に引き続き、高利益率の個人飲食店向けの拡販が牽引するものとし、売上高営業利益率は前期比0.5%ポイント上昇の2.7%と予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、26/3期は前期比6.0%増収、27/3期は同5.5%増収となり、売上高営業利益率は26/3期2.8%、27/3期2.9%へ上昇していくと予想した。
・新型コロナウイルス禍対応で強化された物流網は、同社の競争優位性を高めており、その優位性を発揮する形で、飲食店向けを中心に当面は安定的な事業拡大が見込めると考えられる。首都圏における飲食店向けのシェア拡大の進捗が今後の注目点のひとつとなろう。同時に、既進出先の九州での拡大の進捗や、酒類以外の取り扱いの本格化の状況にも注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。